大和ハウスリート投資法人

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TNFD提言に基づく開示
(戦略)

自然への依存及び影響に関するヒートマップの作成及び活用

本投資法人では、UNEP(United Nations Environment Programme:国連環境計画)が開発した「ENCORE(Exploring Natural Capital Opportunities, Risks and Exposure)」(注1)及び「SBTN Materiality Screening Tool」(注2)を活用してヒートマップを作成し、不動産運用(直接事業)及び建設(上流)におけるセクターの自然関連の依存・影響の度合いを5段階で整理しています。
整理した結果を参考にして、LEAP(Locate, Evaluate, Assess, Prepare:発見、診断、評価、準備)アプローチに沿って、本投資法人の事業に係る自然関連の依存と影響を特定し分析するとともに、自然関連リスクと機会を特定し評価しています。

依存に関するヒートマップ

不動産運用(直接事業)において、「地表水」への依存が高いことを確認

影響に関するヒートマップ

不動産運用(直接事業)において、「陸域生態系の利用」への影響が非常に高いこと、「固形廃棄物」「GHG排出量」への影響が高いことを確認

自然関連依存度及び影響度の分析方法

自然関連依存度及び影響度の分析

前述のヒートマップを参考に本投資法人における優先度の高い物件として、取得価格ベースで上位100物件(カバー率80.1%)について、自然関連依存度及び影響度の分析を実施しています。

自然関連依存度の分析方法

評価項目 評価手法
物件エリアの生態系の状況 ①生態系の完全性(注1)
②生態系の重要性(注2)
③水ストレス(注3)
依存状況 エネルギー 使用量(注4)
使用量(注5)
資源 物件の土地面積を点数化し評価(注6)
総合評価(依存) エネルギー 使用量(注4)
水使用量及び水ストレスを点数化し評価
資源 物件の土地面積を点数化し評価(注6)

自然関連影響度の分析方法

評価項目 評価手法
影響状況 廃棄物 廃棄物量(注7)
GHG GHG排出量(注8)
生態系サービスの状態/危機 生態系の完全性及び生態系の重要性を点数化し評価
総合評価(影響) 廃棄物 生態系の完全性、生態系の重要性及び廃棄物量を点数化し評価
GHG 生態系の完全性、生態系の重要性及びGHG排出量を点数化し評価

自然関連依存度及び影響度の分析結果

自然関連依存度の分析結果

分析結果により「資源」のスコアが高く、依存が大きいことを確認しました。
取得価格ベース上位10物件及び取得価格ベースで上位100物件(カバー率80.1%)の自然関連の依存度の分析結果は、下記の通りです。

(2024年1月31日時点)

用途 物件番号 物件名称 取得価格
(百万円)
所在地 依存
物件エリアの生態系の状況 依存状況(現在) 総合評価(依存)
エネルギー 資源 エネルギー 資源
生態系の
完全性
生態系の
重要性
水ストレス 使用量 使用量 点数化し
評価
使用量 点数化し
評価
点数化し
評価
商業
施設
RM-012 イーアスつくば 34,120 茨城県つくば市 ★★★ ★★ ★★★ ★★★ ★★★ ★★★ ★★★ ★★★
物流
施設
LM-004 DPL流山Ⅰ 32,600 千葉県流山市 ★★★ ★★ ★★ ★★★ ★★★ ★★★ ★★ ★★★
物流
施設
LM-006 DPL流山Ⅲ 32,000 千葉県流山市 ★★★ ★★ ★★ 未評価 未評価 ★★★ 未評価 ★★★
その他
資産
OT-006 GRANODE広島 28,800 広島県広島市 ★★ ★★★ ★★ ★★ ★★ ★★★ ★★ ★★★ ★★★
物流
施設
LB-006 Dプロジェクト浦安Ⅱ 26,000 千葉県浦安市 ★★★ ★★ ★★ ★★★ ★★ ★★★
物流
施設
LM-001 DPL三郷 16,831 埼玉県三郷市 ★★★ ★★ ★★ ★★★ ★★ ★★ ★★★
物流
施設
LB-002 Dプロジェクト八王子 15,400 東京都八王子市 ★★★ ★★ ★★ ★★★ ★★★ ★★★ ★★ ★★★
物流
施設
LB-066 Dプロジェクト平塚 15,200 神奈川県平塚市 ★★★ ★★ ★★ ★★★ ★★★
物流
施設
LM-002 DPL福岡糟屋 13,300 福岡県糟屋郡 ★★ ★★ ★★ ★★★ ★★★
物流
施設
LB-060 Dプロジェクト板橋新河岸 12,300 東京都板橋区 ★★★ ★★ ★★ ★★★ ★★ ★★ ★★★
100物件の平均スコア(注) 2.8 1.8 2.0 1.6 1.3 2.6 1.6 1.8 2.6
  • 取得価格による加重平均によりスコアを算出しています。(最低★1.0~最高★★★3.0)

自然関連影響度の分析結果

分析結果により「GHG」のスコアが高く、影響が大きいことを確認しました。
取得価格ベース上位10物件及び取得価格ベースで上位100物件(カバー率80.1%)の自然関連の影響度の分析結果は、下記の通りです。

(2024年1月31日時点)

用途 物件番号 物件名称 取得価格
(百万円)
所在地 影響
影響状況 生態系サービスの
状態/危機
総合評価(影響)
廃棄物 GHG 廃棄物 GHG
廃棄物量 排出量 点数化し
評価
点数化し
評価
点数化し
評価
商業
施設
RM-012 イーアスつくば 34,120 茨城県つくば市 ★★★ ★★★ ★★ ★★★ ★★★
物流
施設
LM-004 DPL流山Ⅰ 32,600 千葉県流山市 ★★★ ★★★ ★★ ★★★
物流
施設
LM-006 DPL流山Ⅲ 32,000 千葉県流山市 未評価 未評価 ★★★
その他
資産
OT-006 GRANODE広島 28,800 広島県広島市 ★★ ★★★ ★★ ★★★
物流
施設
LB-006 Dプロジェクト浦安Ⅱ 26,000 千葉県浦安市 ★★ ★★★ ★★ ★★★
物流
施設
LM-001 DPL三郷 16,831 埼玉県三郷市 ★★ ★★ ★★ ★★★
物流
施設
LB-002 Dプロジェクト八王子 15,400 東京都八王子市 ★★★ ★★★ ★★ ★★★
物流
施設
LB-066 Dプロジェクト平塚 15,200 神奈川県平塚市 ★★★ ★★ ★★
物流
施設
LM-002 DPL福岡糟屋 13,300 福岡県糟屋郡 ★★
物流
施設
LB-060 Dプロジェクト板橋新河岸 12,300 東京都板橋区 ★★★ ★★ ★★ ★★★ ★★★
100物件の平均スコア(注) 1.3 1.8 1.6 1.9 2.2
  • 取得価格による加重平均によりスコアを算出しています。(最低★1.0~最高★★★3.0)

自然関連シナリオの分析プロセス

LEAPアプローチの分析をふまえ、異なるシナリオ下における本投資法人の事業への影響を評価するとともに、自然関連リスク・機会に対する戦略のレジリエンスを評価することを目的として、シナリオ分析を実施しています。

シナリオ分析ステップ

Step 1:重要な自然関連リスク・機会の特定
  • 自然関連リスク・機会の抽出
  • 自然関連リスク・機会の評価、重要性の高いリスク・機会の特定
  • 重要性の高いリスク・機会に関連するパラメータの設定
区分 タイプ 想定される
時期
リスク・機会の内容
リスク 物理 急性 短期~長期 GHG排出増大による異常気象、自然生態系の劣化・機能停止等にともない、建築物、外構の修繕コストが増加
台風、大雨による洪水等自然災害の増加にともない、家賃収入が減少
台風、大雨による洪水等自然災害の増加にともない、損害保険料が増加
移行 市場 中期~長期 顧客の生物多様性対応ニーズ(生物多様性に関する環境認証(JHEP、ABINC等)の取得等)の上昇に対応できない場合の事業リスク、サプライチェーンからの排除リスク、収益低下リスク
評判 中期~長期 生物多様性対応の遅れにともない投資口価格が下落、資金調達コストが増加
機会 市場 中期~長期 顧客の生物多様性対応ニーズ(生物多様性に関する環境認証(JHEP、ABINC等)の取得等)の上昇に対応する場合の事業機会増加、サプライチェーンからの排除回避、収益機会増加
資金調達 中期~長期 生物多様性対応にともない投資口価格が上昇、資金調達コストが減少
レジリエンス 長期 生物多様性対応強化にともなうレジリエンス強化、将来のコスト発生リスク及び事業リスク低減
Step 2:自然関連シナリオの設定
  • Step 1の情報等をふまえ、関連性のあるシナリオを特定
  • 自然関連シナリオ(社会像)の設定
想定したシナリオの概観
シナリオA
移行リスク
物理リスク

生物多様性保全に関する政策・制度的な側面や金融の側面からの取り組みが強化・推進され、自然破壊や生態系サービスの喪失は抑えられるシナリオ。
シナリオBより移行リスクは高いが、物理リスクは低くなる。

シナリオB
移行リスク
物理リスク

生物多様性保全に関する政策・制度的な側面や金融の側面からの取り組みが進展せず、自然破壊や生態系サービスの喪失が進むシナリオ。
シナリオAより移行リスクは低いが、物理リスクは高くなる。

Step 3-1:シナリオA及びBにおける事業影響の評価
  • 本投資法人及びステークホルダーにとっての重要性について、マテリアリティ評価を実施(重要度に応じて、★★★★★(高)~★(低)にて評価)
リスク・機会の内容及びマテリアリティ評価
区分 タイプ No. リスク・機会の内容 マテリアリティ評価(注)
リスク 物理 急性 異常気象、自然生態系の劣化・機能停止等にともない、建築物、外構の修繕コストが増加 ★★★★★
自然災害の増加にともない、家賃収入が減少 ★★★
自然災害の増加にともない、損害保険料が増加 ★★★
移行 市場 顧客の生物多様性対応ニーズ(生物多様性に関する環境認証(JHEP、ABINC等)の取得等)の上昇に対応できない場合の事業リスク、サプライチェーンからの排除リスク、収益低下リスク
評判 生物多様性対応の遅れにともない投資口価格が下落、資金調達コストが増加 ★★★★
機会 市場 顧客の生物多様性対応ニーズ(生物多様性に関する環境認証(JHEP、ABINC等)の取得等)の上昇に対応する場合の事業機会増加、サプライチェーンからの排除回避、収益機会増加 ★★
資金調達 生物多様性対応にともない投資口価格が上昇、資金調達コストが減少 ★★★★
レジリエンス 生物多様性対応強化にともなうレジリエンス強化、将来のコスト発生リスク及び事業リスク低減 ★★★★

Step 3-2:シナリオA及びBにおける事業影響の評価
  • Step 2で設定した各シナリオと、Step 1で特定した重要な自然関連リスク・機会と関連パラメータをふまえ、各シナリオにおける事業影響を分析
Step 4:自然関連リスク・機会に対する戦略のレジリエンスの評価・更なる対応策の検討
  • 自然関連リスク及び機会に対する本投資法人戦略のレジリエンスの評価
  • 更なる対応策の検討
事業への影響及び対応策
区分 タイプ リスク・機会の内容 事業への影響 対応策
シナリオA シナリオB
リスク 物理 急性 異常気象、自然生態系の劣化・機能停止等にともない、建築物、外構の修繕コストが増加
  • 植栽を在来種を中心に植え替え
  • リスクアセスメントに基づく保険付保等の適切な対応
  • 防水工事、外壁工事、シーリング工事の前倒し
  • 土嚢、止水板、防潮板の設置
自然災害の増加にともない、家賃収入が減少
自然災害の増加にともない、損害保険料が増加
移行 市場 顧客の生物多様性対応ニーズ(生物多様性に関する環境認証(JHEP、ABINC等)の取得等)の上昇に対応できない場合の事業リスク、サプライチェーンからの排除、収益低下リスク
  • 生物多様性の保全への貢献度を評価、認証する生物多様性に関する環境認証取得
  • グリーンビル認証の取得
  • 環境性能に関する情報開示
  • ESG評価の向上
  • サステナブルファイナンスの実行
評判 生物多様性対応の遅れにともない投資口価格が下落、資金調達コストが増加
機会 市場 顧客の生物多様性対応ニーズ(生物多様性に関する環境認証(JHEP、ABINC等)の取得等)の上昇に対応する場合の事業機会増加、サプライチェーンからの排除回避、収益機会増加
資金調達 生物多様性対応にともない投資口価格が上昇、下落資金調達コストが減少
レジリエンス 生物多様性対応強化にともなうレジリエンス強化、将来のコスト発生リスク及び事業リスク低減
  • リスクアセスメントに基づく保険付保等の適切な対応
  • 防水工事、外壁工事、シーリング工事の前倒し
  • 土嚢、止水板、防潮板の設置
  • ポートフォリオ/調達の多様化